スマートフォンが登場して既に10年以上が経過し、日本でもその普及率は国民の半分を超えています。

既に生活必需品とも言えるスマートフォンですが、その高機能と表裏一体に多くのリスクも孕んでいます

端末からの個人情報、電話帳、クレジットカード番号などの情報流出をはじめ、数カ月に一度は重大なセキュリティ問題が報じられています。

その多くは誤って混入した、という発表がなされますが個人的には正直信用できないものばかりで、意図的に行われている可能性も十分あるのではと思わされます。

特にAndroid端末はアプリが端末内の情報にアクセスできる「権限」を一度取ってしまうと後はやりたい放題で通話記録やメッセージのやりとりはもちろんのこと、バックグラウンドでカメラを起動させて周囲の状況を確認したり、シャッター音なしに写真を撮影したりといったスパイ行為を使用者の気づかぬうちに行うことができるのです

今回は各メーカーで過去の事例などを勘案し、セキュリティリスクに気を付けた方がいいメーカーを筆者の独断と偏見でランキングしています。

もちろん人によって異論はあるでしょうが、一つの見方として参考にしていただければと思います。

ワーストランキング第5位:ZTEとHUAWEIを除く中華スマホ全般

まずは単独でランクインしたZTEとHUAWEIを除く残りの中華スマホ全般を第5位としました。

2016年末に起こった中国ADUPS社製のファームウェアが「誤って」中国のサーバーに個人情報を送っていたという事件は記憶に新しいところですが、中華スマホは常にこうしたリスクに曝されていると思っていいでしょう。

問題となったファームウェアは情報を送信するだけでなく遠隔操作を行ったりアプリを勝手にインストールしたりもでき、もはやセキュリティどころの話ではありません

ちなみにこの「誤って」というのは「誤ってアメリカ向けの端末に導入されてしまった」という意味です。

中国国内向けの端末には普通に入っているということなので、中国内でスマホを使っている人は情報をすべてこの会社(恐らく中国政府にも)に取られています。

潜在的な危険性はかなり高いのですが、日本国内での入手という意味ではZTE、HUAWEIの二社に比べると流通量が少なく、購入の機会も少ないため第5位としました。

セキュリティを気にするのであればそもそも中華スマホを購入すること自体がアウトと言えるでしょう。

ワーストランキング第4位:FREETEL

ここできましたFREETEL。

FREETEL社は日本の通信ベンチャーであり日本企業ですが、FREETEL社製の端末は実質的に中国メーカーへのODM生産で作られており、実質的に中国製と言っていい端末です。

実際過去にもセキュリティ問題を起こしており、信頼度も中華スマホと大して変わりありません。

以下はMIYABIの際のセキュリティ問題の記事です。
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少し前までは「日本品質」というキャッチフレーズや端末名に日本語を使って和風=日本製のイメージを打ち出しており、その点でも詐欺まがいの売り方をしていたのですが、そのことが知れ渡ったせいか最近は「日本品質」とは言わなくなりました。

2016年後半からはセキュリティ問題は起きていないため現在危険であるとは言えないのですが、前科の多さとTVCMなどを頻繁に行っている知名度の高さの分潜在的なリスクも大きいと判断し4位としました。

ワーストランキング第3位:ZTE

日本における中華スマホの2トップの一角であるZTEの製品は大手キャリアをはじめ多くの格安SIMが取り扱っており、またgooのスマホg05などにも採用されています。

前述のADUPS社製ファームウェアもがっちり搭載しており(ただし日本向け端末への搭載は否定)、セキュリティ問題も昔から今に至るまで数多く指摘されてきました。

下記の記事では2012年に発売されたScore Mという端末にバックドアが仕掛けられており、ZTEもそれを認めたことが記されています。

中国政府は国内向けの端末にはテロ防止などの目的でバックドアを作ることを義務付けており、国民の通信を傍受しつづけていますが中国メーカーから海外に販売された通信機器にもバックドアが見つかるということがたびたび起こっています。

しかもそうした問題は外部のセキュリティ会社などが発表したもので、自社からそうした問題を発表することはまずありません。

もし仮にこれらの問題が指摘されていなければ、今でも端末は情報を送り続けていたことでしょう。

ZTEは前述の通り日本市場への進出が大きいメーカーということで3位としました。

ワーストランキング第2位:BLU

BLUはアメリカを中心に低価格のスマホを販売しているメーカーですが、日本でその名が大きく報じられたのが前述のADUPS社のファームウェア問題です。

その時は日本では端末を販売していなかったため、あまり注目されることはありませんでした。

しかし2017年に日本市場でもスマホの販売を開始し、現在は「GRAND X LTE」や「GRAND M」の2機種が販売されています。

その発売のタイミングで、またしても「ADUPS社のバックドア入りファームウェアが現在も搭載されている」と報じられ、AmazonがBLUの端末の販売を停止するという事態が起きました

BLUはバックドアの搭載を否定しており、現在はAmazonでの販売も再開していますが、半年ほどで2回も同じようなセキュリティ問題を指摘されてしまっただけでも信頼度の低下には十分です。

BLUは端末の販売数などはまだまだですが、日本市場への参入とほぼ同時に問題が指摘されるというホットさを鑑みて2位としました。

ワーストランキング第1位:HUAWEI(ファーウェイ)

1位は言うまでもなく?HUAWEIです。

HUAWEIは人民解放軍の出身者が創業し、中国政府と非常に密接な関係にあります。

アメリカなどの諸外国では情報漏洩のリスクがあることから政府などが利用する公共インフラからは締め出されているところも多く、各国政府が認める「危険な企業」です

しかしながら日本ではソフトバンクの通信インフラなどをはじめ様々なところでHUAWEI製品が使用されており、近年は個人向けスマートフォンでも大きく躍進しています。

性能の割に安い、コスパのいい端末として各種メディアでも好意的な紹介をされていて、今SIMフリースマホの売れ筋ランキングを見れば大体1位か2位にHUAWEI製品が入っています。

もちろんすべての端末が危険であるとは言えませんし、HUAWEI製品を使ったからと言って個人情報が抜かれていると決まったわけでもありません。

また中国メーカー以外の端末であってもそうしたリスクがなくなることはないでしょう。

しかしながら、HUAWEIは中国政府に非常に近いことや潜在的なリスクがある製品として過去に何度も名前が挙がっていることなど前科があまりにも多すぎるため、今回1位としました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

スマホ、特にAndroid端末はアプリ側が権限を取れば何でもできてしまいますし、ファームウェアも中国製のものはどんな仕掛けがあるかわかったものではありません。

かといってiPhoneなどのアメリカ製であればセキュリティが守られるか?という問いにも万全であるとは答えられません。

今回第二位にランキングしたBLUはアメリカ企業です。

過去にもMicrosoftやgoogleといったアメリカ企業が政府に情報を提供していたことが報じられましたし、同様のことが現在も行われていないという保証はないからです。

とはいえ共産主義国家の中国は政府と民間企業の境目がかなりあいまいであり、HUAWEIのようにほぼ一体となった企業も珍しくありません。

中国企業はほぼ全て政府の意向さえあれば、いつでも情報を収集するバックドアを仕込むことができると思っておいたほうがいいでしょう。

スマホ選びはもちろんのこと、スマホにどういった情報を保存するかも含めてリスクを考えていく必要があると思います。

スマホ、ひいてはネットの世界では特に「自分のことは自分で守る」という意識を高くして、情報を守っていきましょう!

また中華スマホに絞ったセキュリティ関連のまとめ記事は以下となりますので、興味があれば合わせてご覧ください。

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2017年に入り、各社がSIMフリースマホを次々に投入した結果、その数はおよそ30機種以上にまで増えています。

色々と迷いたくない方、厳選したオススメ8機種のみを知りたい方は以下の記事をお読み下さい。

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現在発売されている格安スマホ・SIMフリースマホのまとめについては以下の記事をご覧ください。

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主な格安SIM22社のサービス比較・まとめについては以下の記事をご覧ください。

[clink url=”https://www.simfree-life.jp/%e6%a0%bc%e5%ae%89sim22%e7%a4%be%e3%81%ae%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e4%be%a1%e6%a0%bc%e5%be%b9%e5%ba%95%e6%af%94%e8%bc%83%ef%bc%81%e3%81%82%e3%81%aa%e3%81%9f%e3%81%ab%e5%90%88%e3%81%a3%e3%81%9f/”]