先月行った新企画、1つのくくりでピックアップした数社を要素別に比較する格安SIM五番勝負、好評につき第二弾をお送りします。

今回は「ソフトバンク系端末が使える格安SIM」としてワイモバイルnuroモバイルU-mobile SUPERb-mobile Sの4社を比較します。

※ワイモバイルとU-mobile SUPERはワイモバイル回線のため、ソフトバンクで購入した端末はSIMロック解除が必要です

今回の比較ポイントは基本プランオプションサービスサポートセット端末のラインナップキャンペーンの5項目で、それぞれに1位から4位までを格付けしました。

加えて1位には4ポイント、2位には3ポイント、3位には2ポイント、4位には1ポイントを加算して総合結果を算出しました。

なお前回評価対象だった通信速度については、ワイモバイル以外の信頼できる計測結果が見当たらなかったので対象外としています。

それではそれぞれの比較をご覧ください。

Round.1 基本プランの充実度

まずは基本プランの充実度です。

ここは格安SIMによって選べる種類や内容に幅があり、比較しやすいところの1つです。

ワイモバイル、nuroモバイル、U-mobile SUPER(データ通信はU-mobile S)、b-mobile Sの基本プランと料金は以下の通りです。

音声SIM

ワイモバイルnuroモバイルU-mobile SUPERb-mobile S
1GB 990円
スマホプランS
2GB 1年目 1,980円
2年目 2,980円※
2GB
かけ放題なし:1,680円
かけ放題あり:2,480円
SUPER Talk S
2GB 1,980円
2年目2,980円※
2GB 1,490円
3GB 1,990円
4GB 2,490円
5GB
かけ放題なし:2,480円
かけ放題あり:3,280円
5GB 2,990円
スマホプランM
6GB 1年目 2,980円
2年目 3,980円※
SUPER Talk M
6GB 2,980円
2年目 3,980円※
6GB 3,490円
スマホプランL
14GB 1年目 4,980円
2年目 5,980円※
7GB 3,990円
以後10GBまで1GB毎に500円
10GB~15GBまで1GB毎に350円

※割引と2年間データ量2倍キャンペーンを適用した値

データSIM

ワイモバイルnuroモバイルU-mobile Sb-mobile S
データSIMプラン
1GB 980円
データプランS
1GB 1,980円※1
1GB 880円100MBまで 190円
1GB 540円
2GB 980円2GB 890円
3GB 1,580円3GB 1,240円
4GB 1,590円
5GB 1,780円5GB 1,940円
6GB 2,290円
データプランL
7GB 3,696円※1
7GB 2,980円
30GB 4,980円
7GB 2,640円
以後10GBまで1GB毎に350円
30GB 4,980円※2

※1 割引適用時の価格
※2 30GBのみB-mobile S 開幕SIM、それ以外は190 pad SIMの価格

4社の基本プランを比較すると価格面ではb-mobileが一歩リードしており、それ以外は比較的プラン内容や価格は近いものとなっています。

b-mobileについては従量制の990 JUST FIT SIMと190 pad SIM、データ定額のスマホ電話SIMとb-mobile 開幕SIMがありますが、価格は従量制のプランが安いためそちらの価格を記載しています。

またワイモバイルのデータSIMは1GBが2種類ありますが、ワイモバイルスターターキットで契約するデータSIMプランと通常のデータSプランで価格が異なるためです。

プランの種類の充実度でも選べるデータ量が多いこともありb-mobileがリード、その他はほぼ横一線に近い状態です。

以上の点から、基本プランの充実度の順位は以下となりました。

基本プランの種類が一番多く最安プランのあるb-mobile Sが1位、2位以下は混戦ですがかろうじてプランの種類とデータ量でワイモバイル、nuroモバイルと続きワイモバイルとほぼ同等ながら選択プランの少ないU-mobileが4位となりました。

Round.2 オプションサービスの充実度

次に比較するのはオプションサービスの充実度です。

ワイモバイル、nuroモバイル、U-mobile SUPER、b-mobile Sのオプションサービスをカテゴリ別にまとめてみました。

 ワイモバイルnuroモバイルU-mobile SUPER
U-mobile S
b-mobile S
通話留守番電話サービス
着信転送サービス
グループ通話
割込通話
nuroモバイルでんわ
留守番電話/留守番電話プラス
転送電話
キャッチホン/割込通話
なし通話5分かけ放題オプション
b-mobile電話アプリ
割込通話
転送電話
グループ通話
端末保証故障安心パックライト
故障安心パックプラス
あんしん基本パック
あんしん保証サービス プラス
端末補償なしなし
セキュリティスマートフォン基本パック
フィルタリングサービス
PCセキュリティ powered by Norton
スマートセキュリティ powered by McAfee
i-フィルター for マルチデバイスなしなし
サポートワイドサポート
紛失ケータイ捜索サービス
訪問サポート
遠隔サポート
なしなし
その他待ちうた
遠隔初期化サービス
安心遠隔ロック
位置ナビ
みまもりマップ
位置検索サービス
データ前借り
パケットギフト
なしなし

まず通話関連ではnuroモバイルとb-mobile Sにかけ放題や料金が安くなるオプションが用意されています。

一方ワイモバイルとU-mobile SUPERは10分かけ放題が基本プランの中に入っているのでオプション契約をする必要はありません。

U-mobileは選択プランによって選べるオプションが異なるのですが、U-mobile SUPERとU-mobile Sは公式ページに記載がないのでなしとしました。

比較してみるとワイモバイルは格安SIM全体で見ても充実している方で、nuroモバイルは最低限、残り2社はほぼオプションについては期待できません。

よってオプションでの順位は以下の通りとなりました。

前回比較した3社はオプション内容が近かったのですが、今回は充実度がかなり異なるので迷うことなく順位をつけることができました。

Round.3 サポートの充実度

次はサポートの比較です。

オプションのサポートは前段で評価内容に含めたため、問い合わせ方法や修理受付といったトラブル時に取れる手段や実店舗のありなしを比較しています。

 ワイモバイルnuroモバイルU-mobile SUPERb-mobile
問い合わせ電話
WEB
実店舗
電話WEB
実店舗
電話
WEB
実店舗
(即日開通カウンター)
ありなしありなし
故障対応電話受付のち郵送対応
実店舗
代替機貸し出しあり
電話受付のち郵送対応
代替機貸し出しなし
なしなし

サポートが一番充実しているのは実店舗が各地にあり、契約や修理の受付に使えるワイモバイルです。

U-mobileも実店舗はあるのですが4店舗と数が少ないため、ほとんどの地域に対応できません。

また故障時に代替機の貸し出しがあるのもワイモバイルの強みです。

よって以下の順位となりました。

こちらもほぼ異論はないと思います。

Round.4 セット端末のラインナップ

セット端末はサポート面での安心感や購入から開通までの手続きが楽になるといったメリットがあり、初めてスマホに移行する人を中心に購入されています。

2018年2月現在取り扱っている端末のラインナップは以下の通りです。

MVNOワイモバイルnuroモバイルU-mobile SUPER
U-mobile S
b-mobile S
ハイエンド~ミドルハイiPhone6s
iPhone SE
Android One X2
Android One X3
なしなしなし
ミドルスペックHUAWEI nova lite for Y!mobile
507SH, Android One
なしなしなし
ローエンド
(エントリークラス)
Android One S1
Android One S2
Android One S3
Android One S4
Android One X1
DIGNO E
なしなしなし

ワイモバイル以外はソフトバンク/ワイモバイル回線で使えるセット端末を用意していません。

b-mobileはドコモ回線含め端末を販売していないのですが、ドコモ回線ではセット端末があるnuroモバイルやU-mobileもこちらでは端末を販売していないため、SIMとセット購入する場合ワイモバイル以外の選択肢はありません。

これらの会社はソフトバンクで購入したiPhoneをそのまま使いたいという人をターゲットにしているためと思われますが、評価自体ができないため選外としました。

Round.5 キャンペーンの充実度

格安SIM選びにおいて得に重要なのがキャンペーンです。

月額料金、端末価格の割引やキャッシュバックなど様々なキャンペーンがありますが、2018年2月現在行われているものを列挙してみました。

 ワイモバイルnuroモバイルU-mobile SUPERb-mobile
キャッシュバック最大20,000円キャッシュバック最大10,000円キャッシュバックなしなし
割引タダ学割
おうち割
データ容量2倍オプション無料キャンペーン
家族割引サービス
ワンキュッパ割
なしスーパーおトク割
U-mobile SUPER データ増量キャンペーン
なし
その他はじめよう!Google Play Musicキャンペーン
だれでも、もらえる!キットキャット
パケットマイレージ SNOW連携キャンペーン
なしなしなし

1位はキャッシュバック額が大きいワイモバイルで、契約するプランによって最大20,000円がキャッシュバックされます。

その他にもタダ学割や家族割引サービスなどの家族割、お菓子が貰えるキャンペーンなど様々なキャンペーンを行っています。

ちなみにワイモバイルのキャッシュバックキャンペーンは公式サイトからは隠されていますので、以下のリンクからキャンペーンページに飛んでください。

2位はソフトバンク回線の新規契約で最大10,000円のキャッシュバックがあるnuroモバイル、3位と4位はほぼキャンペーンを行っていないU-mobileとb-mobileになりました。

なおワイモバイルのキャッシュバックキャンペーンについては以下の記事で詳しくまとめています。

[clink url=”https://www.simfree-life.jp/ymobile-campaign/”]

総合結果

さてここまで、基本プランオプションサービスサポートセット端末のラインナップキャンペーンの5項目で順位を決めてきました。

そして1位4ポイント、2位3ポイント、3位2ポイント、4位1ポイントで集計した5項目の総合結果を発表したいと思います。

なお端末ラインナップで選外となったnuroモバイル、U-mobile、b-mobileに関してはそれぞれ1ポイントを付与しています。

それでは結果をごらんください!

1位 ワイモバイル 19pt

第2回の王者は5項目中4項目でトップを獲得し、さすがの貫禄で勝利をものにしたワイモバイルです!

基本プランのみ2位になったものの、それ以外では全てでトップに立ち全体的なサービスの充実度で他を大きく引き離しました。

ソフトバンクのサブブランドとして認知度も高く、利用者も多いワイモバイルは格安SIM全体の中でも揺るぎない存在感を発揮しています。

そういった意味ではソフトバンク系の回線を使ったサービスで比較した今回の勝利は当然の結果といえるのかもしれません。

2位 nuroモバイル 12pt

2位はワイモバイルには差をつけられましたが、それ以外との争いでわずかに抜き出たnuroモバイルです。

キャンペーンやオプションなど、ワイモバイルの次点の位置をキープできたことが2位につながりました。

3位 b-mobile 9pt

3位はb-mobile Sです。

b-mobileは基本プランと価格はよかったのですが、それ以外のサービスがほぼなく、3項目で最下位になってしまったのが響きました。

サポート面では期待できないため、上級者向けの格安SIMと言えるでしょう。

4位 U-mobile 7pt

残念ながら再開は7ptでU-mobileです。
U-mobile SUPERは元々あったSUPER Talk Lが受付終了になったり、公式サイトでも情報が少なくなっていたりとサービスの継続に疑問符がつく状態です。

b-mobileのように価格面での優位性もないことから今回の順位となりました。

公式でも推していないように見えるのに加え価格面やプラン内容もワイモバイルに劣るため、選択する理由に乏しいというのが率直な感想です。

今回紹介した格安SIMについて

ワイモバイル


ワイモバイル(Y!mobile)はソフトバンクが運営する格安SIMで、回線はソフトバンクのものに加え、ワイモバイルが独自に持っている通信設備も使えるため「ソフトバンク+α」のエリアが利用可能です。

また主要プランの「スマホプラン」では10分以内の通話がかけ放題で、通話に強い格安SIMです。

通信速度はほぼソフトバンクと同等で、キャリア品質の速度があります。

またワイモバイルは全国各地に実店舗を設けているため、即日の契約とMNP手続きが可能です。

端末に関してはSIMフリースマホに加えソフトバンクのものが使えますが、ソフトバンクで買った端末はSIMロック解除が必要です。

参考:Y!mobile(ワイモバイル)公式

ワイモバイルについては以下の記事に更に詳しくまとめていますので、こちらもご覧ください。

[clink url=”https://www.simfree-life.jp/ymobile/”]

nuroモバイル

nuro_mobile_main
nuro mobileはインターネットプロバイダー「so-net」などを展開しているソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が運営する格安SIMです。

回線はドコモ回線で、速度については他サイトでのスピードテストの結果などを総合すると平均よりは速めの速度が出ているようです。

2017年12月よりソフトバンク回線も提供開始し、現在はドコモとソフトバンク2種類の回線を選択できます。

料金は低価格帯では最安に近い値段となっており、格安SIM全体でも安い部類に入ります。

またデータ通信容量の選べるプランが多い事も特徴で、2GBから10GBまで1GB刻みでプランが選べるのはnuro mobileのみとなっています。

音声通話オプションは10分かけ放題が月額800円で提供されています。

参考:nuro mobile公式サイト

nuroモバイルのサービス内容、プラン料金、キャンペーンなどのまとめ記事はこちら

[clink url=”https://www.simfree-life.jp/nuro-mobile/”]

U-mobile

u_mobile_max01
U-mobileは動画配信サービスなどを手掛けるU-NEXTの運営する格安SIMです。

回線はプランによりドコモ回線とY!mobile(ソフトバンク)回線に別れていて、ソフトバンク回線を使ったU-mobile Sも提供されています。

回線速度に関しては最近の速度計測ではドコモ回線の中でも割といい数字を出している事が多く、品質は良好です。

料金は他の格安SIM業者と比較すると平均的ですが、25GBプランのU-mobile MAXが通話SIMで2,880円、データSIMでは2,380円とかなり割安です。

テザリングをする人でも月25GB使い切れる人はあまりいないでしょうから、無制限プランに近い形で容量をあまり気にせず利用できるプランです。

またU-mobileも実店舗や家電量販店などに即日受渡カウンターがある為、即日の開通やMNPが可能です。

通話オプションに関してはロケモバプレミアムプラン同様U-mobile SUPERに10分300回のかけ放題が付いています。

ソフトバンク回線については現状はiPhone用データSIMのみですが、ソフトバンクのiPhoneであればSIMロック解除をしなくても使えるため、SIMロック解除義務化前のiPhone6などを格安SIMで運用する余地ができました。

[clink url=”https://www.simfree-life.jp/umobile-s/”]

参考:U-mobile公式サイト

U-mobileについては以下の記事でくわしくまとめていますのでこちらもご覧ください。

[clink url=”https://www.simfree-life.jp/u-mobile/”]

b-mobile

b-mobileは日本通信株式会社が運営している格安SIMで、MVNO事業を日本で初めて展開した格安SIMの先駆者でもあります。

格安で使える大容量プランと従量課金制のプランの2つがメインで、ソフトバンク系プランは制約が多く人を選ぶ格安SIMですが、大容量のデータ通信を行うユーザーや月によって使うデータ通信量の差が大きい人にはおすすめです。

反面サポートやオプションはほとんどなく、端末も用意されていないため基本プランを使う以外の用途はほぼ期待できません。

現在持っている端末、もしくは別で用意した端末でシンプルに使いたい、という上級者向けの格安SIMです。

参考:b-mobile公式サイト

U-mobileについては以下の記事でくわしくまとめていますのでこちらもご覧ください。

[clink url=”https://www.simfree-life.jp/b-mobile/]

まとめ

以上、格安SIM5番勝負の第2回をお送りしました。

サービスを一覧で並べてみれば、自分に必要なサービスを提供しているかどうかがわかりやすく比較できるのではないでしょうか。

やはりソフトバンクのサブブランドということもあり、ワイモバイルのサービスは他の格安SIMより1枚も2枚も上です。

ただb-mobileをはじめソフトバンク回線の格安SIMサービスは開始したばかりですので、今後参入する会社が増えてくればワイモバイル以外の会社のサービスも充実してくるでしょう。

回線速度については今回は対象から外しましたが、今後当サイトをはじめ計測データが揃ってくればその情報も追加するつもりです。

今回紹介した格安SIMについては以下のリンクから契約が可能です。